「地域のプロデュース」「経営」「デザイン」この3つのキーワードは僕のためにあるようなプログラムではないかと思いました。

大上 陽平

②地域の魅力プロデュース分野
株式会社オオウエ/代表取締役社長/大阪府/30代

大上 陽平

なぜ FLAG を受講しようと思いましたか?

私は創業 76 年の和紙の問屋の四代目で経営者生活 2 年目です。経営者としてどうやって経営をすればいいか?厳しい状況を打開しようと懸命に取り組まれている地方の和紙メーカーさんと、どうつきあっていけばいいか、そんなことを常々悩んでいる時に、FLAG の広告を見て「地域のプロデュース」「経営」「デザイン」この 3つのキーワードは、まさに僕のためにあるようなプログラムではないかと思いました()

和紙を商材にしているので、インバウンドや地域との繋がり等は早急に考えていくべき課題で、家族にも本業につながる学びであれば、投資だと思っていった方がいいと思うという後押しももらい、受講を決意しました。

ただ大阪在住なので、面接でオンライン参加ではだめでしょうか?と質問をしたところ 、リアルでの授業参加が必須とのお答え。厳しいなぁと思いながら実際に始めてみたところ、受講生と一緒に授業を受ける、グループワークに参加することが結果的にとても良かったなと思っています。

FLAG を受講して得られた気づきや学びは何ですか?

日本デザインコミッティーの田川先生の授業がとても学びになりました。ユーザーインタビューをしようとか、自分の手で出来る範囲のモックアップをしてみようとか、本で知識として知っていただけのスモールスタートを、今回の授業で体感することができたのが大きいですね。

資源が少ない会社なので、数多くチャレンジできない中で、市場に出す前にユーザーにぶつけてみるというのは、すぐ実践できるなと思います。

また今近くの空き家を、和紙ハウスとしてインバウンド向けの宿泊施設を作ることを構想していて、そこで和紙を使った調度品やインテリアなどを配置して、お客様にインタビューを実施すると、ものづくりの精度があがる、ということにも気付けて、今のタイミングでこの授業が聞けたことは、本当に良かったと思っています。

グループワークでは自社の業界である「和紙」をテーマに進めていますが、業界にどっぷりつかっている自分では気付けないような、先入観のない意見をもらえるのが面白いです。正直できるかできないかは別、と思うこともありますが()、思考の枠を超えて考える機会をもらえることはありがたいです。

今後のキャリアにおける思いや夢を教えてください。

自社を 100 年続く会社にしたいです。それにはあと 24 年、この年月を生き抜くには、もう 1つか 2つ新しいことをしなくてはいけないと思っています。祖業の和紙卸業は大切にして続けていきたいけれど、新製品開発、海外輸出、宿泊業など、新しいチャレンジをして市場に出すことを繰り返しながら、新しい事業を立ち上げて、後世にバトンをつないでいきたいです。

各地方に和紙会青年部があるのですが、数はとても少ない状況です。地方で和紙を作っているメーカーは後継者の問題を抱えています。今は自社をなんとかしたいという段階ですが、いずれ業界全体を盛り上げていければという野望もあります。和紙といっても、例えば韓国や中国にも独自の紙があります。世界で戦う時には機能性や値段だけではなかなか戦えない。業界を巻き込んで、和紙の内包する文化的背景や地域性など、ストーリーとしてアピールしていく事もとても大事だと感じます。まずは和紙のヒット商品、サービスの事例を作って、地域に良いニュースとして還元して、ものづくりに活かしてもらうことからだと思っています。

FLAG を検討されている方へのメッセージをお願いします

地域課題や地域のプロデュースにスポットライトを当てながら、経営やマーケティングなど、商売する上で必要なことを勉強できる。また田川先生をはじめとするトップクラスのデザイナーが講義をしてくれて、さらには最終「松屋」という箱があり、そこで商売のご縁がつながるかもしれない、こんなスクールは他に見たことがないです。

あとは銀座ってやっぱりすごいです() 正直これまであまり行くことがなかったのですが、銀座という場所で、業種、企業規模、立場、 年齢も全く別々の人とディスカッションができる機会があることは、とても刺激的です。

今は受講生の仲間から取引先を紹介してもらったり、グループワークを超えてビジネスでも何か一緒にできないかという話もしていたりと、出会いの広がりも実感しています。

東京にもお客様がいらっしゃるので、銀座に来ることをきっかけにして、金曜日にお客様の先に立ち寄って、土曜日に勉強して帰ることもできるようになりました。

土曜日は結構な頻度で東京に行かなくてはいけないので、大変だと思いますが、それを乗り越えられる方はぜひ地方からも参加してほしいです。